病名 |
被害植物 |
状 |
予防策と適用薬剤 |
うどんこ病
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バラ、ガーベラ、ベゴニア、スイートピー、ウリ類、カシ類、サルスベリなどに特に多く発生する |
若葉や花梗などにうどん粉をまぶしたように白いかびが現れる。白い粉のようなものは胞子で、これによって病気が蔓延していく |
高温多湿時に多く発生する。窒素肥料の与えすぎに注意。発生初期にトップジンM、モレスタンなどを散布して蔓延を防ぐ。樹木類は冬期に石灰硫黄合剤を散布して予防 |
灰色かび病
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ほぼすべての植物 |
若葉や花弁、茎に発生し、初期には水浸状のしみが見られるだけだが、やがて腐敗して灰褐色のかびが発生する |
通風が悪かったり、窒素肥料が多すぎて軟弱に育つと、被害が広がりやすい。発病したらすぐにベンレートやスミレックス、トップジンMなどの殺菌剤を1週間おきに2〜3回散布して蔓延を防ぐ |
花腐れ
菌核病
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ツツジ類、ツバキ、サザンカなど |
灰色かび病に似るが、花だけに現れ罹病部はかびが発生するかわりに、ネズミの糞のような菌核をつくる |
開花時に雨に当てたり、窒素肥料を与えすぎたときに出やすい。病気にかかった花は集めて焼却する。発病前にベンレートやトップジンMを散布して予防に努める |
斑点性
病害
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キク、ユリ、ダリア、バラ、ツバキ、ツツジ等 |
病原菌の種類によって、斑点病、黒点病、黒星病、褐斑病、黒斑病、白星病、赤星病など、さまざまな名称がつけられている |
初夏の多湿時に発生しやすい。初期に殺菌剤を散布して蔓延を防ぐ。通風と日当りをよくし、葉に直接水をかけない。また病葉は早く摘み取って処分する |
すす病
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ほぼすべての植物 |
葉や枝、幹の表面がすすを塗ったように汚く黒く汚れる。ただし、このかびは植物からは養分をとらないので直接の害はない |
アブラムシやカイガラムシ、コナジラミなどの害虫が排泄した液を栄養源とするので、こうした吸汁性害虫の駆除に努めれば自然と消滅する |
モザイク病
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ほぼすべての植物 |
葉や花弁にぼんやりとした濃淡がまだらに入ったり、株全体が異常に小さくなったりする。チューリップでは
花に斑が入ったりする |
ウイルスによる病気で、かかったからの防除はできない。ウイルスを媒介するアブラムシやコナジラミをできるだけ防ぐ。またハサミなどの傷口からも感染する |
根頭
癌腫病
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ボケ、サクラ、モモ、バラ、ダリア、キク等 |
地際から根にかけて大きな瘤が現れ、しだいに株が衰弱して枯れる。土壌細菌によるもので傷口から侵入する |
被害株は抜いて処分し、土を入れかえる。かかった株の治療は困難 |
軟腐病
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キク、ジニア、アイリス類、チューリップ、ユリなどの各種草花 |
地際から根下部にかけて溶けたようになって腐敗し、悪臭を放つ |
高温多湿時に多発する。害虫の食害部や刃物の切り口から侵入し、発生すると治療は困難。傷口をつくらないことが一番 |